サンライズ・メイト・バート 代表取締役の井上です。
3回にわたり、働き者の父のことについて、いろいろ書かせていただきました。
それだけ、自分にとって父の働きぶりや教えは、私の仕事観の根幹となっているのです。
生前、父は私に、『商売人は小銭を持つな』とよく言っていました。
私には、それがいいことなのかどうかは、今もよくわからないのですが・・・
しかし、下町人間らしい、実に気風のいい性格でしたね。
ご存知の方も多いと思いますが、豆腐屋の朝はとても早く、夜明け前から豆腐作りが始まります。日が昇る前から、父が考案した油揚げの機械がフル稼働したものです。
私は、朝学校に行く前から、父の仕事を手伝うのが日課でした。
豆腐の製造は、土日祝日も関係なく続きます。ですので、学校が休みの時は朝から1日仕事を手伝わされるのです。
そのせいなのか、小さいころ両親から「勉強しなさい」と言われた記憶はありません。
仕事をする「感覚」のようなものも、小さいうちから刷り込まれていたためか、いかに休みが少なかろうが、全く苦にはなりません。
今思えば、「仕事をすることは、自分が生きることそのものである」というのを、父は背中で教えてくれたような気がしており、とても感謝しています。